カテゴリ:泌尿器編

泌尿器編7 <尿石症の予防について>

2021/05/15

前回の泌尿器編6では結石の種類についてお話させていただきました。

今回はその予防についてです。


尿石症の予防に大事なのは


飲水量の確保と消化の良い食餌を与えること

体重管理

です。

(動物では証明されていませんがヒトでは肥満により結石形成リスクが増加すると言われています。)



尿が薄くなればその分結石が形成しにくくなるので当院では飲水を促してもらう事のほかに、

結石予防のための処方食を活用することを提案したり、

食餌から摂取できる水分が増やすため缶詰の使用やドライフードのふやかしなどもお勧めしています。


ストルバイト結石は食餌管理で予防できる結石の代表です。


一度ストルバイトの結石の形成歴がある動物はできるだけ食餌管理を適切に使用し継続することが望ましいです。


「適切に使用すること」と「継続」がとても重要です。


大事なことなので2回言いました。


シュウ酸カルシウム結石はストルバイトと同じくらい発生率が高い結石ですが、こちらは残念なことに食餌管理で予防することは難しい結石です。


ただ、無駄だから「食餌管理をしなくてよい」というわけではありません。


尿石管理用の処方食は飲水量や尿量を増やしてくれるのでやはり食餌管理は予防のためにお勧めさせていただいています。


処方食は「獣医師専用」の食餌です。

インターネットでも購入できますが、処方食は不適切な使用で健康を害することもありますのでできるだけ動物病院での購入をお願いしております。


オンラインでの購入をご希望の方は当院で管理しているECサイトがありますのでそちらをご活用ください。


その他に状態によっては食餌以外に別の対策法の提案ができることもあります。


尿石症は成分によっては対処法がないものもありますが

ケアしてあげることで再発のリスクを下げられますし、無対処だと高確率で再発してしまいます。

適切な対処法をしっかり動物病院で相談して管理していきましょう。

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